矯正歯科コラム
原則として、歯科矯正は自由診療です(※)。
自由診療のため、クリニックごとに自由に矯正治療費を設定できます。
(※)先天性の無歯症など、国が指定する疾患に該当する場合は保険で歯科矯正を受けられるケースがあります。
当院では、世界シェア1位のマウスピース矯正「インビザライン」による矯正治療を行っています。
インビザラインは世界100ヶ国以上で1,500万人の症例データを誇る、マウスピース矯正のトップブランドです。
独自技術の矯正用3Dアプリ「クリンチェック」をはじめとして、矯正補助装置の「アタッチメント」など、高い機能性・独創性を持つインビザライン。インビザラインは日本を含めた世界中の歯科医師・患者様から根強い支持を得ています。
今回は、マウスピース矯正のパイオニアであるインビザラインの歴史、および、インビザラインならではの特長をご紹介します。
世界で初めて、実用的なマウスピース矯正を開発したのはインビザラインです。
1990年代前半、アメリカで2人の大学生がマウスピースで矯正するアイディアを思いつきます。
それまでは、歯科矯正(力をかけて歯を動かす矯正治療)と言えば金属製のワイヤー装置を用いるワイヤー矯正のみであり、同時期に2人の大学生がマウスピース矯正のアイディアを思いついたのは奇跡的な出来事でした。
その後、2人は開発を続け、1997年にインビザライン本社となるアライン・テクノロジー社を設立。
2年後の1999年、世界初の実用的なマウスピース矯正「インビザライン」のサービスの提供をアメリカでスタートさせます。
アメリカでのサービス開始を受け、従来の歯科矯正にはなかった、まったく新しいタイプのマウスピース矯正「インビザライン」は物珍しさも手伝い、世界中で流行します。
2006年には、日本でも正式にインビザラインの提供を開始。
{サービス開始~約10年のあいだは、インビザラインの機能は高くなかった}
2010年頃までのインビザラインは主に軽度な歯並びの乱れの治療にのみ適応しており、今ほどの高い機能は持っていませんでした。機能が高くなかったため、歯科医師からは矯正治療に用いることを疑問視する声も多く、日本国内の歯科医院ではインビザラインはあまり普及していなかった、という経緯があります。
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2010年頃までは、機能面で不十分な点もあったインビザライン。
その後、インビザラインを運営するアライン・テクノロジー社は歯科医師、医師、物理学者、歯科技工士、エンジニアなど各分野のスペシャリストを組み入れ、精力的に臨床研究(※)を継続。
(※)臨床研究(りんしょうけんきゅう)・・・実際の診療で用い、研究を行うこと。
科学的なエビデンスに基づき、精力的に臨床研究を続けた結果、インビザライン独自の矯正補助装置である「アタッチメント」、および、口腔内デジタルスキャナー「iTero(アイテロ)」など、画期的な機能・機器の開発に成功します。
アタッチメント、iTeroをはじめとして、画期的、かつ、革新的とも言えるさまざまな機能・機器の開発により、マウスピース矯正の性能を飛躍的に向上させたインビザライン。
現在に至るまで、インビザラインは世界におけるマウスピース矯正のスタンダードとして、トップの座を保ち続けています。
マウスピース矯正ブランド世界1位の座を保ち続ける、インビザライン。高い支持率と人気を支える、インビザラインならではの特長としては、以下の5つが挙げられます。
インビザラインの最大の特長は、インビザラインが、すべての治療工程をアプリや機械が行う「フルデジタル式マウスピース矯正」である点です。
インビザラインでは歯型取り、矯正のシミュレーション(クリンチェック)、治療計画の立案、マウスピースの作製、治療計画の修正・変更まで、すべての治療工程をアプリや機械が行います(※)。
(※)治療計画の立案・修正・変更には歯科医師が関与します。
すべての治療工程をアプリや機械が行うことで、歯科医師・歯科技工士によるヒューマンエラーを最小限に抑え、矯正治療の精度を高めている点がインビザラインのフルデジタル式マウスピース矯正の特長です。
インビザラインは、これまでに全世界100ヶ国以上で約1,500万回のマウスピース矯正を行ってきました。約1,500万という数字は膨大であり、ほかのブランドと比べても、圧倒的な症例数の多さです。現時点では、インビザラインに匹敵する症例数を持つマウスピース矯正ブランドは存在しません。
インビザラインが蓄積している膨大な症例データは、以下でご説明する矯正用3Dアプリ「クリンチェック」や矯正補助装置の「アタッチメント」など、インビザラインならではのさまざまなアプリ・機器の開発に生かされています。
インビザラインは矯正を開始する前に、独自の矯正用3Dアプリ「クリンチェック」が矯正治療のシミュレーションを行います。
クリンチェックはインビザラインがこれまでに全世界で行ってきた膨大な症例データを基に作られています。
あらゆる人種・年齢・歯並び・顎の形など、インビザラインが蓄積した症例データを基に作られているクリンチェックにより、さまざまな歯並びの乱れに合わせて精密性を高めた矯正シミュレーションを行えます。
{矯正中の歯の動き方や仕上がりの歯並びの見た目を患者様ご自身の目で見てご確認いただけます}
クリンチェックが算出したシミュレーション結果は、モニターを通じて患者様ご自身の目で見てご確認いただけます。矯正中の歯の動き方や仕上がりの歯並びの見た目を精彩な3D画像でご確認可能です。
シミュレーション結果をご確認いただくことで、矯正治療中の歯並びの変化の過程、および、治療後の口元の様子をイメージしやすくなります(※)。
(※)矯正治療で理想の歯並びが得られることを保証するものではありません。
シミュレーション結果のご確認はインビザライン矯正を受けるかどうかの判断にも役立ちます。シミュレーション結果にご納得できない場合は、インビザライン矯正を受けなくてもOKです。
インビザラインでは、矯正治療に必要な歯型取りはデジタル光学式口腔内スキャナー「iTero」による短時間(1分程度)のスキャンで完了します。従来の矯正のような、シリコン・石膏などの印象材を用いた歯型取りは行いません。
印象材を用いず、短時間のスキャンで歯形を採取できるため、従来のアナログ式矯正と比べて、歯型取りの負担が軽減されます。
インビザラインを語る上で欠かせない、代表的な独自技術に「アタッチメント」があります。
アタッチメントとは、インビザラインが開発した矯正用の補助装置です。
アタッチメントを用いた治療では、白い樹脂製のポッチ(凸)を歯の表面に接着します。歯に接着したポッチに合わせてマウスピースに窪み(凹)を作り、ポッチを窪みにはめる形でマウスピースを装着することで歯を動かす力(矯正力)をUPできます。
矯正力のUPに加え、アタッチメントを用いることで、マウスピース単体では難しい、以下のような複雑な歯の動きを行えるようになります。
・舌側に歯をひっぱり出す「挺出(ていしゅつ)」
・歯ぐき側に歯を押し下げる「圧下(あっか)」
・歯を回転させる「回転(かいてん)」
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上記①~⑤のほか、歯にかかる力をコントロールでき、マウスピースを脱着しやすい「スマートトラック」素材を開発するなど、インビザラインは独自の臨床研究を現在も続けています。
独自技術による高度な機能性、および、圧倒的な症例データの多さに基づき、精密性を高めた矯正治療を行える点がインビザラインの特長です。
白山歯科クリニックでは、マウスピース矯正「インビザライン」による矯正治療を行っています。
インビザラインは透明で薄いマウスピースを用いるため、目立ちにくい点が特長です。目立ちにくさに加え、痛みが少ない、矯正中にマウスピースを取り外していつもどおりのお食事を楽しめるなど、インビザラインにはたくさんのメリットがあります。
「歯並びの乱れが気になり、手で口元を隠してしまう」
「出っ歯で悩んでいる」
「自分の歯並びがインビザラインで治せるのか知りたい」
など、歯並びの乱れでお悩みの方、インビザライン矯正に関するご質問がある方はお気軽にご相談ください。相談費は無料です。
カウンセリングでは現在の歯並びや顎の状態を確認し、患者様からのお話をすべてお伺いした上で、歯科医師がお1人お1人に合った治療計画をわかりやすく丁寧にご説明いたします。
白山歯科クリニック院長
田賀 紀広