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矯正歯科コラム

抜歯?非抜歯? 歯を抜く矯正・歯を抜かない矯正の違いを解説!

コラム621

矯正治療では、

 

  • ・歯を動かすスペースを作る
  • ・綺麗に歯を並べる

 

ために、抜歯が必要になる場合があります。

 

抜歯が必要になる場合がある一方、

 

  • ・マウスピース矯正(インビザラインなど)でのアプローチ
  • ・補助処置(IPR(歯の隣接面のやすりがけ)など)の実施

 

により、歯を抜かずに非抜歯矯正で治療を進めていくことができるケースも。

 

今回は、「歯を抜く矯正・歯を抜かない矯正の違い」について、わかりやすく解説します。

 

■マウスピース矯正で抜歯が必要になることって、あるの?

◎マウスピース矯正は非抜歯矯正が得意とされていますが、歯並びの乱れ方によっては抜歯が必要になるケースも

 

インビザラインなどのマウスピース矯正は、歯を抜かずに矯正を進めていく「非抜歯矯正」が得意とされています。

 

{マウスピース矯正が非抜歯矯正を得意とする理由}

 

  • ・歯にマウスピースをかぶせる、という特性上、マウスピース矯正は奥歯の固定源をしっかりと確保しやすい
  • ・奥歯の固定源の確保により、ワイヤー矯正と比べて、マウスピース矯正は後方へ奥歯を移動(奥歯の遠心移動)させやすい(※)
  • ・後方への奥歯の移動により、歯を動かすために必要なスペースを確保しやすい
  • ・スペースの確保により、抜歯をせずに非抜歯矯正で治療を行う可能性を高められる

 

(※)矯正において、奥歯の遠心移動は特に難しい歯の動きの

ひとつです。マウスピース矯正だからと言って、

簡単に奥歯を遠心移動させられる訳ではありません。

非抜歯矯正が得意とされていますが、以下のような歯並びの乱れの場合、マウスピース矯正・ワイヤー矯正などの矯正方式を問わず、抜歯が必要になるケースも。

 

[抜歯が必要とされる歯並びの乱れ]

 

  • ・重度の出っ歯
  • ・重度の受け口
  • ・重度のガタガタ歯(叢生:そうせい)

 

など、歯を抜いてスペースを作り、歯を大きく動かす必要がある中程度~重度の歯並びの乱れ(※)

 

(※)開咬、過蓋咬合、交叉咬合など、上記以外の重度の歯並びの乱れも含みます。

 

ご参考として、以下のような歯並びの乱れは、歯を抜かずに非抜歯矯正で治療を進められることもあります。

 

[非抜歯矯正を行える可能性がある歯並びの乱れ]

 

  • ・歯の傾き
  • ・歯のねじれ
  • ・歯の重なり

 

があまり大きくない、軽度~中程度の歯並びの乱れ

 

■歯を抜く矯正(抜歯矯正)・歯を抜かない矯正(非抜歯矯正)の違いは?

◎歯を抜く・歯を抜かない、歯の動かし方、補助処置の必要性などの違いがあります

 

抜歯矯正と非抜歯矯正の一番の違いは、「歯を抜く(抜歯矯正)」か「歯を抜かない(非抜歯矯正)」です。

 

抜歯・非抜歯の有無をはじめとして、抜歯矯正と非抜歯矯正には以下のような違いがあります。

 

[抜歯矯正の歯の動かし方・補助処置の例]

 

  • ・歯を抜いて得られたスペースの分、後方(遠心)へ歯を移動させ、歯並びを整えていく(奥歯の遠心移動による矯正治療の例)

 

  • ・抜歯によってスペースを得られることから、IPR(歯の隣接面のやすりがけ)などの「スペースを作るため」の補助処置は不要になることがある

 

[非抜歯矯正の歯の動かし方・補助処置の例]

 

  • ・歯を抜かず、IPRで歯の隣接面を少し削ることでスペースを作り、歯を移動させて歯並びを整えていく(IPRによる補助処置を伴う、非抜歯矯正の例)

 

  • ・歯列を外側に広げることで、歯の移動に必要なスペースを作る(側方拡大による非抜歯矯正の例)

 

■抜歯矯正・非抜歯矯正 それぞれの矯正方式のメリット・デメリット

◎抜歯矯正のメリット・デメリット

 

〇メリット

 

  • ・歯を抜くため、歯の移動に必要なスペースを確保しやすい
  • ・歯を抜いて歯並びを整えることにより、矯正後、お口・顎周りの印象がすっきり見えるケースがある
  • ・抜歯によってスペースを得られるため、IPRをせずに矯正を行える可能性がある

 

  • デメリット

 

  • ・歯を抜くことに伴い、噛む力が弱まる可能性がある
  • ・抜歯の影響で口元がたるんだり、ほうれい線などのシワが目立つことがある
  • ・(不適切な抜歯を行った場合)歯の数が足りず、歯並び・噛み合わせを整えられなくなるおそれがある

 

◎非抜歯矯正のメリット・デメリット

 

〇メリット

 

  • ・ご自身の天然の歯を失わずに歯並びを整えられる
  • ・抜歯が原因の「噛む力の低減」を避けられる

 

  • デメリット

 

  • ・(抜歯が必要な症例に対して無理に非抜歯矯正を行った場合)口腔内のスペースが足りず、適切に歯並びを整えられないことがある
  • ・(抜歯が必要な症例に対して無理に非抜歯矯正を行った場合)歯並びは整えられても、口元の前方への突き出しが解消されず、「ゴリラ顔」になることがある

 

【抜歯・非抜歯の必要性を適切に判断することが大切】

 

 

マウスピース矯正・ワイヤー矯正など、矯正方式を問わず、矯正における「抜歯・非抜歯」は適切に判断しなければなりません。

 

矯正前の診察・検査にて、歯科医師が抜歯・非抜歯の必要性を適切に判断することで、それぞれの患者様に合った矯正治療を行いやすくなります。

 

– 矯正の無料相談を受付中です –

 

白山歯科クリニックでは、マウスピース矯正「インビザライン」による矯正治療を行っています。

 

歯並びの乱れでお悩みの方、インビザラインでの矯正に関するご質問がある方はお気軽にご相談ください。相談費は無料です。

 

カウンセリングでは歯並びや顎の状態を確認し、現在のお悩みやご希望の矯正方法をお伺いします。患者様からのお話をすべてお伺いした上で、歯科医師が一人ひとりの方に合った治療計画を丁寧にわかりやすくご説明いたします。